久しぶりに

 ブログを書くようになったことで、ストーリーテリングについて整理し直していると感じています。テキストを選ぶこと、物語を語れるように準備すること、語ること、すべて自分が出来ているかを棚に上げて、あるべき姿を言葉にしてきました。これは自分の改善点を洗い出すことにもなり、できていないことがまだまだあることを自覚する作業でもあります。偉そうに書いてしまった手前、気がつかなかったふりをするのも恥ずかしいので、できるところから手をつけることにしました。

 そして手始めに今年語る予定のおはなしのテキストの準備を始めました。私たちは伝承の語り手ではないので、語る前にはテキストでおさらいして語るのが原則ですが、ちゃんとテキストにあたっていないものもあったからです。テキスト自体も始めたばかりの頃は教えられた通りテキストを書き写してそれを使って語れるように準備したり、おはなし を戻したりしていました。けれど最近は持ち話に関しては書き写したものが既に手元になく、おはなし を戻す際には書籍になっている大元のテキストで気になるところを確認するくらいになっていました。そこで初心にかえってテキストを書き写すことから始めてみています。

 久しぶりに書き写してみたら、意外に物語を捉え直す作業で驚きました。元々テキストを書き写すと言っても漢字練習のように書いて覚えているわけではありません。そしてテキストを決めた後の手順のひとつとしてやってきた部分があります。また書き写すことで全ての物語を自分のフォーマットで揃えることになり、物語の分量を自分なりに感覚的に捉えられる事が、書き写すメリットだと今まで考えていました。けれど今回自分で書くことで物語の連なりがよりくっきり入る感じがしました。これは持ち話で既にイメージが固まっているためイメージに言葉を書いてつける感じになるための感覚ではないかと思います。戻す時用の書き写しもたまにはいいものだと思いました。