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あえて

 最近ボランティアと呼ばれることに違和感を感じています。私たちはボランティアを目指して活動してきた訳ではないからです。私たちが活動を始めた時に公共図書館にボランティアはいませんでした。会を立ち上げた時も、なんだかわからないけれどおはなしの会をやりたいんだって、やりたい人たちなんだってというのが図書館側の認識だったと思います。そして会則予算書決算書の作り方や総会をすることを教えてもらい活動を始めました。活動しているうちに予算もつけてもらえるようになり今思えばとてもありがたい環境だったと思います。そして10年以上たった頃図書館ボランティアという言葉を見つけ自分たちの活動にようやく名前がついたと思いました。ささやかながら図書館運営の一端を担っているという自負があったのでぴったりだと思ったのです。そして社会にボランティアという概念が広まり受け入れられたのは阪神淡路大震災以降だと思います。それ以降社会情勢もあり、ボランティアの需要が高まり今に至っていると感じています。ボランティアの需要が高まった理由は残念ながら無償の労働力という側面があります。そのため有償ボランティアが出てきたりしてボランティアという概念は混沌としたものになりつつあります。

 そのため私たちはボランティアグループと名乗るのをやめたらどうかと思っています。図書館ボランティアという言い方ではなく、語り手でもストーリーテラーでも読み手でもいいのですが、とにかく語り手の集団だと名乗ったらどうだろうと思うのです。ぱっと思いつきませんが、おはなしざしきわらしの会の頭につける言葉を新しく考えてみたいと思っています。