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またまた

 私たちも今月後半の勉強会はお休みになってきています。集まることに危機感を感じるような状況になってきているからです。学校もかろうじて休校にはならない様子ですが、昨年の緊急事態宣言がなんだったのだろうと思ってしまうくらい、前回とは比較にならない感染者数になっています。とりあえずマスク手洗いを順守し会食を避け、順番を待ってワクチン接種をして終息を待つつもりでいたのにこれ以上何をすればいいのかわからない感じです。昨年の経験があるので対応に慣れてくるような気がしていましたが、逆に繰り返すことでますます追い詰められる印象です。どうせ何をしても同じと自暴自棄になりかねず、個人の問題でないだけに社会が軋んでいく感じがして落ち着きません。こういう時ほど仲間に会いたいのですが、それが叶わないコロナ禍は確かに「禍」だと感じています。

 だからこそ、予定が白紙になる今の状況の中では普段後回しになっていることに手をつけてみるのも一案です。本のことで言うとひとつは手持ちの絵本の虫干しです。使う予定のない絵本はなかなか開くことがありません。取り出して読んでみると新しい発見があるかもしれません。そしてパラパラっと見るのではなく声に出して読んでみると丁寧に1ページ1ページ開くことになり虫干しになります。もうひとつはおはなしのろうそくなど手持ちのテキストを読み返すことです。語る予定のないお話を声に出して読むこと、できればまとめていくつか読むことは、自分の感性を耕すことになります。何を語ろうかと選ぶためではなく自分が物語を純粋に楽しむために音読することは、余裕がないとなかなか取り組めません。締め切りがない今の状況にぴったりの楽しみだと思います。こんな時だからこそ身近なものの価値を実感したいと思っています。