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今の子育て世代

 図書館講座をしていておもしろいのは、普段接点のない人に出会うことです。今年の図書館講座は9月から開始予定でしたが長野県の感染警戒レベルが高かったため延期となり親子用の「おうちで楽しむ読み聞かせ」は昨日から始まりました。コロナ禍中ということもあり少ない人数で講座をしているので、お一人お一人の疑問に丁寧に答えることができ、こういったやり方だからできることもあるのだと講座をしてみて思います。また「おうちで楽しむ読み聞かせ」は託児付きなので3歳以下のお子さんを連れて参加される方が多く今の子育て世代の生の声を聞くことができます。話を伺っていると育児休暇中の方が期間限定とはいえ私たちの世代の専業主婦的な存在なのだと感じます。そして元々お仕事を持っていらっしゃるためかとても積極的で行動的だと感じます。子ども連れで参加できるイベントなどに楽しんで参加されていて、児童館など今まで使ったことのない施設へいくことに迷いがない感じがします。そして今子ども連れで出かける先として子育て支援センターがお母さんたちがまず頼る先なのだと感じました。検診や予防接種などで行かなければならない施設に子ども連れで立ち寄る場があるというのは子育て世代にとって使い勝手がいいのだと思います。絵本も子育て支援センターで借りるという話が出てきて驚きました。考えてみれば遊びにきたついでにそこで本が借りられ子どもが声を出したり走ったりしても気にする必要がありません。そして絵本の数が少ないことも親御さんにとってプラスに働いていると思います。本の数が少ないことは既に育児のプロが選んでくれた厳選された絵本という印象になり、何がいいのかわからないと感じている子育ての初心者にとって優しい対応と感じるのだろうと思います。図書館にわざわざ足を運ぶ必要性を感じていらっしゃらなくても不思議はないのだなあと思いました。

 絵本と言ったら図書館という感覚を今の子育て世代は持っていないのかもしれないというところから私たちは考えなければならないのだと思います。私たちの活動は図書館に足を運んでもらうということも目的に入っています。わざわざ足をはこぶ価値が図書館にはあると思います。子育て支援センターで絵本が借りられても図書館に来てもらえるように考えていく必要があります。とりあえず子育て支援センターで子育て世代に「おはなしと本の会」の情報を受け取ってもらえるようにするところから始めたいと思います。